鈿女舎(うづめのや)


鈿女舎ではみそぎの理念に基づき、時間・空間を修理固成する神事である天鈿女神事(あめのうづめのかみわざ)を伝習して居る。
鈿女(うづめ)とは、珍目であり、奇目であり、渦目であり、物事の本質を見抜く眼を持つことを言う。
天鈿女(あめのうづめ)とは、天津神としての鈿女となって宇宙に遍満し萬物を操作して居る霊線(うづ)を見抜き、これを修理固成して神界を築成する神事を執り行うものである。
行事としては舞曲となる。
これは言霊(ことたま)の呪術である和歌(みうた)と、ミカタ(神象)を表す神子舞(みこまひ)と、音の響きにより空間を造化し神界への橋渡しを行なう石笛(いわぶえ)・八雲琴(やくもこと)を修めるものである。

【 御 歌 】


春の歌  はるのかぜいついろぎぬをうごかさでまうずるひとにさちをこそふけ。

夏の歌  なつやまのみどりいろこきまさかきはみるひとごとにひかりをぞます。

秋の歌  あきさめはけふはなふりそわがせこがみのりだからんつかのはれまぞ。

冬の歌  ふゆごもりわがとのごもるふるのみやひとこそきよれわがとのごもる。


【 神子舞 】

春の舞 の歌に合わせ、ヌサを取り持って舞い、神代の春を寿ぐ。

夏の舞  夏の歌にあわせ、ヌサを取り持って舞い、神代の夏を寿ぐ。

秋の舞
  秋の歌に合わせ、鈴を取り持って舞い、神代の秋を寿ぐ。

冬の舞
  冬の歌に合わせ、鏡を取り持って舞い、神代の冬を寿ぐ。

阿知米の舞  
阿知米の祕歌に合わせ、榊・鈴を取り持って舞い、神界築成・神子生誕を寿ぐ。数種類あり。

天岩戸別神儀 天鈿女の祕歌に合わせ、床を踏み鳴らしながら舞い、十種神寶の神事を行なう。

       あめなるや鈿女が舞へば岩屋戸は今開くらむ神挂して。


【 八雲琴 】

八雲琴は江戸時代・文政年間に中山琴主により再興され、これが今日各地に伝承される八雲琴の起源となって居る。

  
中山琴主著『神伝八雲琴譜』 この書には八雲琴に関するあらゆることが述べられて居る。
当、鈿女舎ではこの古伝を元に、更に禊流の神伝に基づき下記の如く伝習して居る。

【 古伝奏法 】

1、基本奏法
2、弾音六か条
3、匕ひ六か条
4、摺色六か条
5、左打色六か条
6、弾琴大事八か条
7、「菅掻」六段・表裏  他


【 禊流奏法 】

1、祓奏法
2、禊奏法
3、魂齋奏法

上記三奏法を修めたのち、禊歌数百種の奏法を学び、やがて神韻を自在に奏でる神挂奏法に至る。


【 石 笛 】


《 石 笛 に つ い て 》

神道に石笛の祕事がある。
石笛とは〈いわぶえ〉と詠み、齋笛の義である。
齋笛とは身魂齋(みたままつり)を執り行う笛との義であり、石の笛を吹いて身魂を齋る神器のことを云う。
この石笛の澄んだ響きは、奇身魂・幸身魂を調和させるとともに、その場を神界と化す働きがある。
我々の発する言霊は、地球が自転・公転する時に発する宇宙音・ツハヤムスビが降って空間に鳴り響くコトドムスビとなり、更にこれをが降ってコトシロムスビとして、地界平定の神言として発声されるのである。
そして、石笛はその上のコトドムスビの響きを映すものであり、地界平定・神界築成を成す神器なのである。
勿論、それを行なうには方法がある。
第一に、真の石笛を得ることである。
石笛は、石に穴が空いて居るものであればどんなものでも良いのではない。
石にはそれぞれ個性がある。
自然石で、自然に適当な穴が空いて居るものを自分で探すのである。
自身の身魂と共鳴する石、これを探すのであるが、自分自身で探すことにより縁は結ばれる。
石は軽いものより重いものの方がその霊力は強い。
穴は人工的に空けたものよりも、人為の加わらない天然のものを用いるのが古傳である。
然し、人工的に造られたと思われる石笛も古代遺跡より発見されて居るとの意見もあり、要は神韻を奏で得る貴石を得ることである。
石を得たら、それをよく洗ってから、水十に対して酒一、塩一掴み程度を入れた清明水に浸けて清める。
これで自分の石笛が得られたのである。
次は、吹き方である
先ず、唇に力を入れずに穴に当て、息を絞って吹き、音を出す練習をする。
次に出来るだけ永く吹く練習をする。
長く吹くことが出来たら、次は音の切り方の練習である。
短く切る・長く切る・鋭く切る・柔らかく切るなど、色々な切り方を身に付けるのである。
尚、石は水に浸けて適度な湿り気を与えてから吹くと、良い音が出易い。
このように練習して居ると、やがて〈真の一点〉と云う純粋音の在ることが判って来る。
〈真の一点〉に当った時、石笛は高く澄んだ響きを発する。
その響きは、その場を神界となし、自身を神化する力を発揮する。
我が幸身魂・奇身魂が共振し、石笛が霊動しはじめ、石我一体の鎮魂境に参入することとなる。
石笛の修練の目的はここにあるのである。
又、この澄んだ響きは精神の異常をも治すことが出来る。
青少年をはじめ多くの人々の心の歪・精神の不安も、この石笛の響きによって癒すことが出来るのである。
そして、神事の際に石笛を吹くのも、その響きによりその場を高次の波動場とするものであり、これにより神々の天降りは成されるのである。
まさしく「みそぎの道はオトの道」との古老の言の通りである。

      石笛を氣吹鳴らせば神垣の齋庭に神の天降り来ませる。

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